50年前に知的障害をもつ二人の少女を、「私たちみんなでカバーしますから」という社員たちのたっての願いで採用した日本理化学工業。
今、この会社の障害者雇用率は、社員の7割に及んでいます。
会社は、売上げを上げるために、利益を上げるために存在しているのではありません。
本当に人々に必要とされ、社員たちも誇りをもって働くことができる、その結果、みんなが幸福を感じることができる、そんな会社になるために存在しているのです。
(「日本でいちばん大切にしたい会社」1巻より抜粋)
5月17日オンエアの「奇跡体験アンビリバボー(フジテレビ系)」にて、「日本でいちばん大切にしたい会社」として日本理化学工業株式会社が紹介されました。
文具・事務用品製造販売を主業務に、プラスチック成形加工なども展開。粉が飛び散らないダストレスチョークは国内シェアトップ。この会社を支えているのは社員の7割を締める知的障害者。一般企業では働けないと言われている重度障がい者であっても、少しでも働ける場を企業が用意し、障がいのある社員が、まず今ある能力で仕事ができるように、そして、より能力を高めていけるように、作業方法の工夫・改善をおこない、環境作りに努めている会社です。
当時社長の大山 泰弘(現会長)は、禅寺のお坊さんに、企業の使命とは何かを気づかされ、障がい者が1人でも多く働ける会社にすることを決意します。
この会社には「働く幸せの像」があります。そこに記されている言葉には
働く幸せとは
『人に愛されること、人にほめられること、 人の役にたつこと、 人から必要とされること、の4つです。
働くことによって愛以外の三つの幸せは得られるのです』 と。
「その愛も一生懸命働くことによって得られるものだと思う」
と刻まれています。この理念こそ働くことの本質なのだと思います。
「仕事がキツい」「給料が安い」「残業が多い」・・・。誰もが持つ働くことへの不満。
労働時間や給料の見直しだけでなく、一人ひとりが「働く本質」に気づくことのできる「働き方改革」をしなければと感じた番組でした。